レース後、シビック村に行ってみた。ちょうど谷口信選手がガレージから出てきた。
「チャンピオンじゃないんだってよ」
という言葉を発しながら。
ん??? あ、あー、そうか。あのレギュレーションか。
シビックワンメイクのレギュレーションを読むと。
第16 条 シリーズポイントの集計
@ シリーズポイントの集計は、獲得した全てのポイントを合計するものとする。
A 同ポイントの場合は、上位入賞回数の多いものを優位とする。さらに同じ場合は、最終戦の成績による。前記においても同じ場合は、シリーズ参加回数の多いものを優位とするが、さらに同じ場合はHOAがこれを決定する。
ただし、シリーズ中に懲罰を受けたドライバーは、上記に係らず同ポイント中最下位とされる。
他のレースのレギュレーションに詳しいわけではないので、これが特殊なのかどうかはよくわからないが、少なくても間違いなく数年以上前からこの条項はあったと認識している。
だが、これが適用されたケースがあったのだろうか。そもそもホンダワンメイクで「失格」はないわけではないが、年に1度か2度程度しかない。そして「同ポイントでランキングを争う」というシチュエーションも決して多くはない。
なので、私個人はこのレギュレーションの存在は知ってはいた(忘れてたけどね(^^;)が、適用されたケースは記憶にないし、実際のところこの文言がどういうふうに適用されるのかも知らなかった。
そのレアケースが、なんと今年はインターの、チャンピオン争いで適用されることになってしまった。
同ポイント、上位優勝回数は谷口信選手のほうが上。だが、第2戦目の失格により、同ポイント内での最下位が確定し、チャンピオンは松井選手、3連覇の達成だった。
いつ走れなくなってもおかしくなかったはずの(のちの情報ではホイール割れとミッションのトラブル)松井選手が、12位フィニッシュでチャンピオン獲得。と、ホンダワンメイクの神様はぎりぎりのところで「シビックドライバー」にチャンピオンをくれたのか。
なんという幕切れ。こういう幕切れは....予想できた人、いるのかいな。(^^;
さて、冷静になって振り返ってみれば....
谷口信選手は1戦失格はともかく1戦不出場だったのだから、実際にはかなり大きなポイント差を持っていたとも考えられる。
レースで谷口信選手に対抗できたのは、松井選手だけだったような気がする。タラレバを言えば、失格のはずの谷口信選手とバトルしてしまった小林選手とか、大西選手あたりももしかしたら....ではあったが....
やはり「プロドライバー」と「シビックドライバー」には差があった。それは紛れもない事実であることを目の当たりにしたような気がした。なんとなく「そんなに簡単に勝てはしない」と思っていたので、そういう意味では少し残念でもあり....たしかにチャンピオンを持って行かればしなかったので「簡単」ではなかったとも言えるし。
できれば、谷口信選手にはもう1年、出て欲しいような気がするなぁ。
なんにしても1年間お疲れ様でした。