Last update:2006/05/17 00:00:00
嶋村選手が黒木選手の隙をついて前に出た。
まだレースは中盤。微妙なタイミングである。今までの嶋村選手であれば、また抜かれてしまうだろうと私は思ったかもしれない。が、嶋村選手は既に「インターで勝った」ドライバーだ。私は嶋村選手が勝算アリと判断して黒木選手をこの段階でかわしたのではないかと思った。このまま嶋村選手は逃げられるのだろうか。
しかし、差は広がらない。黒木選手もスイッチが入ったのだろうか、完全に張り付く。
そして問題のラップ。私からは見えない場所でそれは起こった。
「ダートに出た黒木選手が並ぶ! 最終コーナーで嶋村選手がオーバーラン」とPitFMの実況が叫ぶ。な、何があったのだ。と思うと、黒木選手の後ろ2秒くらいだろうか、嶋村選手が戻ってくる。最悪ではないが勝負は決したか....
ビデオで確認すると、黒木選手はシケイン立ち上がりでアウト側にはらんで(?)ダートに出る。相変わらずこういう状況でもアクセル踏みっぱなしでなんとかコースには戻る。戻った場所は嶋村選手の真横。
....そして2台は接触し、バランスを崩したのか嶋村選手はブレーキングで止まりきれずにダートにはみ出した。万事休す。
確かに接触はある。黒木選手のオーバーテイクが強引過ぎるとも思える。しかし、私はこのオーバーテイクは今まで何度も見てきた「インターらしい」オーバーテイクのひとつだと感じた。
おそらく嶋村選手は黒木選手を抜いた後に引き離せなかった時点で黒木選手がどこかで強引にでも勝負してくることはわかっていたと思う。ただ、その場所があそこだとはさすがに思わなかっただろうが....
そして黒木選手は「嶋村選手ならここまで当てても飛びはしない」というギリギリのラインで接触もいとわずに攻めたのではないかと思った。
この後、二人のドライバーさんと話をしたわけではないので真意はわからない。(まあ、話をしたところで私ごときに本心を言うとも思えないけど(^^;)
ただ、レースを終えた二人が話をしながら握手をしているのをモニター越しにみていると両者はそれなりに納得はしているように思えた。こういうお互いを知り尽くした上での過激なバトルは私個人は否定はしない。